マスターズ水泳の始め方講座1 ~チームに入って選手登録をしよう!~
と続いて、いよいよ今回は「大会前日の準備編」をお送りします!
何を隠そう、高瀬も今週末に「神奈川マスターズ短水路水泳大会」に出場します!!!ので、高瀬にとっても非常にタイムリーな記事です!この記事を書くことで、皆さんの参考にもなるし、高瀬の神奈マスへの気持ちも高まる!win-win!おめでとうおめでとう!ありがとうありがとう!
当日の自分のタイムスケジュールを想定する
まずは大会要項を机に広げて、当日の自分の行動を想定してみましょう。
この工程はめちゃんこ大事です。
これによって、持ち物も、お弁当の中身も、前日の過ごし方も変わるし、なにより、当日に向けての意気込みが高まります。
自分のタイムスケジュール作成は、簡易版イメージトレーニングです。
「こう動けばうまくいきそう」という成功イメージが描ければ、あとは行動するだけですから!気合い入れて考えていきますよ!
今回は、高瀬が今週末に出場する「神奈川マスターズ短水路水泳大会」を例にとって紹介しますね。
重要なのは、この「スケジュール」の部分と、
この「競技予定時間」のページ!
(今どきPDFデータとかじゃなくてごめんね!文句は協会に言ってね♡)
事前に想定しておく項目はこれ!
・自分の競技予定時間
・(チームメイトの応援時間 ※)
・ウォーミングアップの時間、内容
・食事の時間、内容
・持ち物の検討
※チームによっては、「自分の競技時間以外はチームメイトの応援」「交代でチームメイトのタイム測定やビデオ撮影」が求められることもあります。ここもあらかじめ想定しておくことで、当日気持ちよく助け合うことができるはずです☆
自分の競技予定時間の想定
高瀬は、プログラムNo.1の100m自由形、No.16の50m自由形に出場します。
100m自由形の開始時刻は9:30、50m自由形は11:45です。
ここから、自分が実際に泳ぐレースの時間、自分が招集所に行くおおよその時間を想定します!
招集所に行くタイミングとしては、「あまり早く行っても冷えるし待ち疲れるから、極力ギリギリに行きたい」派と、「念のため余裕を持って早く行っておきたい」派とに分かれるかな~と思います。
高瀬は完全なる後者、何かあったらと思うと不安に押しつぶされそうになるのでめっちゃ早めに行って端っこでバスタオルとか敷いてのんびりストレッチなんかしながら招集所に群れを成す同志たちを眺めてたい派なので、自分が招集所で呼ばれる15分前くらいまでには招集所にいたいんですよね。
このくらいの大会規模(A・B面に分かれて1日で終わる規模)であり、たとえば年齢区分が40~100以上であれば、大会要項の「競技予定時刻」に書いてある自分の種目の開始予定時刻がそのまま実際のレースの時間と考えて問題ないでしょうから、その10分前くらいが招集所で呼ばれる時間、早めに行って心の準備をしたい私のような方ならさらにその15分前が招集所に行く時間、ということになります。
ただ、マスターズ大会は年齢区分の高い組からレースを進めていくのが普通です(【参考】マスター水泳の始め方講座2 ~大会にエントリーしよう!~)。私の25歳区分やそれよりも若い区分は大抵、たいてい最終組かそのひとつ手前くらいのレース順です。したがって、20代30代の方の実際のレースの時間は、「自分の種目の開始予定時刻」から考えるより、「その次の種目の開始予定時刻-10分くらい」という角度から見積もっておいたほうが、より正確な予定時間だと思います!
ということで、ここまで決まりました!
ウォーミングアップの時間、内容
ここがいちばん大事です!!!
ウォーミングアップの時間と内容。
人間とは怠惰な生き物です。これを先に決めておかないと、当日は大抵「朝か・・・眠い・・・まだ家を出なくてもいいかな・・・アップはなんとかなるやろ」とか「なんか会場に来るだけで疲れたからアップはまだいいかな!朝ごはん食べよ!」とか「あっよさげな新作水着売ってるじゃん!!!気になる!!!アップ行こうと思ったけど先に売店だ!!!財布サイフ~♪」とかいう闇の序章が幕を開けることになります。このフラグが立ったら最後、レース直後の自分のモノローグは、きっかり100%の確率で「全然体が動かなかった・・・もっとアップやっときゃよかった・・・」です。
嫌だよね!!!
参加費4,000円も払ってるのにね!!!
朝限定!メインプールでのアップの考え方
メインプールでのアップは朝の1時間程度しか与えられないのが通常ですが(大会によっては昼休みも解放とか、片面常時解放とかもあります)、この時間帯の魅力はなんといっても「自分が実際に泳ぐコースで」、「スタート練習ができる」こと。
スタートには相当の自信がある、自分のレースが最終競技で朝がんばっちゃうと疲れちゃう、などの場合でない限りは、朝のアップはやっておくべきです。
王道のアップメニューは、だいたいこんなかんじではないでしょうか。
50*12 1-4:cho, 5-12:IM 4種目入れて全身の筋肉を起こす
50*6 KS 脚は心臓のエンジン。脈上げその1
50*4 A2 出力70~80%で脈上げその2
25*8 Drill プルの軌道確認
25*6 7mKick+3Stroke Hard 帰りはeasy 回転上げ
25*6 12.5m~20m Hard 回転上げ。多種目入れる
25*3 12.5m~25m Hard スタート練習。空いてたら足タッチ
25*8 Down
Total 1,875m
コースが混んでて50mも泳げないことが普通ですし、前を泳ぐ人に追いついてしまうとかもあるので、メニューはちょっと多めに設定しておいて、当日のコースの混み具合で調整します。
4種目入れて全身の筋肉を使う
→軽く脈上げ
→フォーム確認
→回転上げ
→スタート練習
→ダウン
この流れで40~60分程度やればいいかなと思います!
レース予定時刻は午後です!とかのめっちゃ時間がある人は、脈上げをやりすぎると疲労にしかならないので注意!その場合は「水感を確かめる」「自分の調子を見る」「冷たい水に入って目を覚ます」程度、30分くらいのアップでもいいと思います。
レース直前のアップの考え方
レース直前のアップは正直、十人十色です。
残念ながら試行錯誤は必須です!
・体力に自信のない人、レースが続いていて着替える暇もない人
朝泳いでるなら、無理してやらなくても大丈夫!ストレッチだけは入念に!
・ゴリゴリの短距離選手、筋肉質の人
短距離で使われるエネルギーは、糖。これは血中に多く蓄えておくことのできないものです。がんばってアップしすぎてしまうと、レース用の糖まで使ってしまい、本番ではエネルギー切れになってしまいがちなので、アップをするとしてもレース1時間前までに切り上げてすぐにゼリードリンクなどでエネルギー補給をするか、水感を確かめる程度にしておくのがよいです。
・長距離種目でこそ私の真価は発揮されるという人
長距離で使われるエネルギーは、酸素で分解・燃焼した脂肪。招集のかかるギリギリまでアップをして、脂肪が燃えている状態をレースに持ち込めると、実力が出せると思います。ま~~でもその塩梅が難しいから長距離種目の人口は少ないんだな!おっ狙い目の種目があったぞ~!みんな400m自由形とか出ようぜ!(私は出ない)
・普通の人
とりあえずIMで身体をほぐすことと、ダッシュ練習、浮き上がりやターンの確認、だけはしておきましょう。15~30分程度でいいと思います。
ということで、ここまで決まりました!
食事の時間、内容
残りの項目はさらっといきますね。
胃の中に未消化物が残ったままレースになってしまうと、スタートでかがんだときや、ラスト12.5mでふんばりたいときに、勇者の胃の中に封じられし魔物たちが暴れまわることになります。乳酸と戦ってるのか吐き気と戦ってるのかわからなくなるなんてことのないよう、ここもしっかり対策しておきましょう。
・レース30分前を切っているなら
ゼリー、清涼飲料水のみ!
それ以外はダメ!消化しきれないから!
・レースまでに1時間以上あるなら
おにぎり、バナナなど、消化の良い炭水化物
エネルギー(糖分)摂取が目的。大会当日に栄養バランスとか考えなくていいから!
・どうしても足りないときは
フルーツなら許されるかな!ビタミンの選手は疲労回復につながりますしね。
つか足りなくなってる場合じゃないですよ朝ごはんちゃんと食べてこようね!?
・絶対食べないもの
菓子パン:フワフワの蒸しパンとか、ちっちゃいクリームパンとか、あれは消化が良いように見せかけたただの調理油の塊なので、確実にレース中に気持ち悪くなります。
肉:筋肉の構築に使用されるたんぱく質の摂取は大会後に取っておこう?ね?
野菜:食物繊維を人体は消化できないから・・・消化できないものをわざわざレース直前に取り入れる必要ないから・・・
よく、大会会場には「いっぱい持ってきたの~☆」っつってお菓子を配りまくってくれるおねえさまがいるものですが、大変申し訳ないのですけれども、笑顔で受け取っておいて、リュックに大切にしまっておきましょう。
タイムスケジュール、完成~!
はい!
けっこう忙しいね!?
つ~ことは前日も早めに寝たほうがいいしあんまり疲れることはしないほうがいいしってことですね!よっしゃ~がんばって仕事の手ェ抜くぞ~!!!
冒頭にも書きましたが、スケジュール作成は、簡易版イメージトレーニングです。
ガチのプロ選手は、プールサイドでストップウォッチを持って目をつむり、頭の中での「ホイッスルが鳴って飛び込んでから、レースを泳ぎ切るまで」のタイムを測定するという練習をするそうです。しっかり練習すれば、自分の目標タイム通りにイメージの中でも泳げるようになれるだけでなく、脈拍数や筋肉の疲労も実際に身体に現れるのだとか。
普通のマスターズスイマーがそこまでできるようになれる必要はないのかもしれませんが、共通して大事なのは「こう行動すれば成功しそうだ」という成功イメージを持つことです。人間の脳は、イメージできることしか実現できません。電話線がなくても電話ができたら便利じゃね?それってどんな世界かな?何があればできる?とイメージした人がいたから携帯電話ができたわけです。そして、イメージはクリアになればなっていくほど、現状の課題も発見できて、結果的に成功へより近げることもできる。この良いスパイラルを生み出すことのできる、誰でも取り組めるトレーニングが「当日のタイムスケジュール作成」です。ここまで鮮明に想定しておけば、当日の「えっアップは何をしよう!?時間までどうしよう!?なんか緊張してきた~!!」的な、初心者にありがちな過緊張も抑えられますしね!
高瀬もこれを書いてかなりやる気が出たので、次回は「当日、何持ってく?マスターズスイマーの鞄の中身大公開!」(30代前半OL向けファッション雑誌みたいなノリで読んでね☆)編をお送りします♡
【追記】
書きました!
「大会当日、何持ってく?マスターズスイマーの鞄の中身大公開!」
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