長距離を泳ぐなら、目指すのは「大きく伸びのある泳ぎ」。これは理屈もわかるし、自分としてはクロールでならまあまあ体現もできているように思っているのですけど、逆に短距離だと、どう泳ぐのがいいのかあんまり咀嚼しきれてなくて。速い選手を観察していると「パワフルに素早く」というかんじには見えるけど、そんな、全部マッスルで解決しました! 的な脳筋発想ではないはずで(むしろ短距離のほうが技術の結晶ってかんじ)、私が短距離を苦手にしているのはこのように、目指すイメージの自分の言葉による具体化ができてないせいも多分にあるんだろうなと常々思ってきました。
このモヤモヤが急に晴れたのは、メガマス2週間前。
いつもの水泳仲間に誘われるがまま、スタートの練習をしに辰巳へ。ビーフィンでのダッシュを何本かやってみるも、素足とそんなに変わらない、パッとしないタイム。うーん、なんだろうな、上半身に抵抗がかかりすぎてる気がするんだよねぇ、肩とか腕とか脇とかにさぁ…
…脇?
脇。脇といえば最近の高瀬のホットワード。朝スイムで「ローリングがほとんどなくて肩だけで泳いでしまっているので、肩が頬に付くくらいに身体を倒して、ローリングを使って身体全体で泳いでみましょう。呼吸動作もスムーズになるし、うまくできると脇から下のあたり(広背筋)が疲れてきますよ」とアドバイスをもらって以来、大きく動かすことを常に意識してきた部位でした。長距離はたしかにそれでめちゃくちゃ楽になったなあ。腕がいちいち伸ばせるようになったもんなあ…
…んん??
“いちいち伸ば”してるせいで、短距離だと抵抗になってるのかな!?
頭を切り替えて、ローリングは一度置いておき、体幹を固めて上体はできるだけ動かさずフラットに、腕が前に伸びなくなったぶんの余力をピッチに回して、キックのパワーを上半身で殺してしまうことにのないように気をつけながら、もう一度タイムを取ってもらいました。フィンは脱いで、素足のクロール。そしたら、、、
25mでベストですって!
ははーん!! これはこれは!! 何か掴んだ感がありますね!? と調子に乗りながら数日後、今度はモノフィンの練習会で再度辰巳へ。ここでもスプリントの練習をしていたのですが、前回同様、どうにも抵抗を受けまくっている感。疲れがあるわけでもなく身体のキレは悪くないのに、抵抗を受けすぎているのか、やっぱり7割くらいの出力で泳いだときとタイムが変わらないという状態でもがいていたところ、ふと、先輩スイマーから非常にタイムリーなアドバイスが。
「頭が動きすぎちゃうね。スプリントはコンパクトに泳ぐのがコツだよ」
おおおお!?
それだー!!
これも泳ぎが大きすぎたからなのか! さっそく、今までの大きめの泳ぎを一度置いておいて、普段より体幹を固めて上下運動も減らして、蹴り上げも脚全体でというより膝から下で蹴り上げている間に上半身は蹴り下げの予備動作に入る、的な意識で、んんん文章だとなんだかわかりづらいですけどとにかく伸びている時間をできるだけ減らすようにしてタイムを取ってもらったところ、、、
50mで練習中ベストですって!
はっはーん!!! これは掴めましたね!!! 短距離は「コンパクトに」! わはは! いいぞ! 最高に「ハイ!」ってやつだァァァーッ!!!
…ということで生まれたのが、先日のメガマスの記録でしたとさ。
オッケー50mサーフィス1秒ベスト!!!!!いいよいいよ!!!!!!!!!!
— 高瀬 (@startingbox10) November 4, 2017
100m自由形もマスターズベストを1秒更新ですありがとうございますありがとうございます(*´◒`*) 速報撮ってくんの忘れた〜
— 高瀬 (@startingbox10) November 4, 2017
※正確にはどちらも-0.6秒です。
たしかにその視点で自分の泳ぎを改めて見てみると、他の選手に比べて背中が動きすぎだし、腕を高く振り上げすぎなんですよね…競っているのは柔軟性ではないというのに…。
ちなみに後日談として、「短距離のタイムを上げられたということは、こりゃ〜長距離のタイムの大幅な底上げにもなってるはずだぞウフフ」などと浮かれて迎えたメガマス後初の練習では、100m単位で泳ぎましたが泳ぎが小さいままだったので最初のターン後からさっそく立て直せず完全に疲れてしまい、2本目以降は目も当てられない状況だったことを併せてお伝えいたします。そう簡単にはうまくいかんか…難しいもんだな〜_(:3 」∠)_
でも、いろんな種目・競技をやっておくと、ひょんなところからヒントを得られることがあるのがまた楽しいですよね! ビーフィン競技はあんまり得意じゃないけど今後もコンスタントに挑戦して課題を掴みにいこう…でもとりあえず今はロングを立て直そう…
またひとつずつ組み立てていく所存です!
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