膝下のしなりを創出して、膝蹴りキックから卒業だ!

   

キックの話の続き!

キックが苦手な人の特徴にもうひとつ、「膝が伸び切らない」というのがあります。いわゆる、膝蹴りキック。これ、「ダウンキックは膝を最後まで伸ばし切りましょう!」と言えば解決するのかというと、そういうことではないと思っていまして。

なぜ膝が伸び切らないのか。
原因は、キックという動作における「どこで水を捉えているのか」のイメージの違いと、前回も触れた「キックのリズム」の違いではないかと。

8300FC45-A046-49A5-BE68-92987F8074AB



膝蹴りキックの人はだいたい、1〜4のような動きをしています。
1から2にかけて太ももが下りてきて、3でさらに強く下ろしてきて、そこで足先がついてくるのかと思ったら、足先は待たずに太ももを上げてしまうのが4。太ももや膝の位置はグイグイ動いているものの、足先の位置はほぼ変わらず。いやむしろ4で太ももごと跳ね上げてるから足先は水面を叩くだけになっているかも。みたいな!

これ、「キックは太ももでがんばることで進む」というイメージがあるからだと思うんです。太ももを動かすと足先がついてくる事実を無視してしまっている。

同類亜種として、同じ発想のまま、膝蹴りであることも力で“がんばって”ねじ伏せようとすると、「ふくらはぎや足先までピンと力が入り続けるため、すぐに攣る」になります。スイムだとそこそこ速いのにキックが苦手ですぐ攣っちゃう人はたぶんこれ。



発想を変えてみてほしくて!
「膝下のしなりで進む」とかがいいのかな。科学的根拠は特にないんだけど、そんなイメージ。

5から6にかけて、脚全体を軽く下ろす。あくまで軽くであり、膝をピンと伸ばしているわけではないので、膝下は水にひっかかって、下りてくるのが少し遅れます。

7で、太ももの動きをゆるめる。すると、遅れていた膝下が付いてきて、自然に膝が伸びます。

8で、脚を上げます。これも、「太ももで上げる」ではなく、膝裏からまっすぐ釣り上げるように、脚全体を軽く持ち上げるかんじ。すると、足首が自然にしなります。ついでに柔らかい人は膝も反対側にしなります。幼い頃から泳いでいる人に、足首が柔らかいとか、膝が反対にも曲がるとかの人が多いのは、たぶんこれのせいもある。

こんなかんじで、キックは膝から下をしならせることを水を捉えて推進力になっている、というイメージでいられると、ちょっとよさげな気がします!

(モノフィン履いてみるとそれが顕著にわかるので、文字じゃイメージしづらいと感じたひとはモノフィンやってみるといいよ! モノフィンで膝蹴りしちゃうとフィンが水面で下敷きみたいにペコペコするだけでまったく進まないし、ふくらはぎや足首で無理やり蹴り込もうとするとたった25mでも簡単に爆死するよ!!!!!)



で、上述の「7で太ももの動きをゆるめる」を実現するためにもうひとつ必要だと思っているのが、繰り返し登場している、リズムのイメージ。

アップキックとダウンキックにかける時間・出力がだいたい同じであり、アップとダウンの切り替え時に一瞬の遊びがあると、膝から下は勝手にしなってくれます。

これが、「跳ねるような」「太鼓を叩くような」「スタッカートのような」、、、言い方はいろいろですけどまあそういうようなリズムのキックになってしまうと、どうしたって足首がしなる余裕がない。膝が伸びる余裕もない。それで、膝を曲げてるつもりもないのに「◯◯さん、キックが膝蹴りになっていますよ」とか言われちゃう。

膝蹴りキックは、そのままテンポを上げると、もう痙攣でも起こしているのかようにしか見えなくなってしまいがち。なので私は戒めの気持ちを込めて「痙攣キック」と呼んでいます…。脱・痙攣!



ところで先日、膝蹴りキックを真似してみててふと気付いたのですが、これ、単に「ダウンキックばかりに力が入っているキック」だけじゃなく、「アップキックの重要性もわかってはいるので『すぐに蹴り上げなくちゃ』という義務感で膝下のしなりを待たずにハムストリングだけでアップキックを焦って打っているキック」も、膝蹴りになりがちだなと思いました。文字で伝わるかな…。試しに、膝をわざと大きく曲げたまま、蹴り下ろし切る前に、ハムだけで蹴り上げるキックをやってみてください。教科書に載せられるくらいにきれいな膝蹴りキックができます!笑

ドリルの一環として、「悪い動きをわざと大げさにやり、どの筋肉が動いてしまっているのかを自覚する」とか「勢いでごまかさないようにギリギリまでテンポを落とし、水中でのボディバランスが取れているか、全身が意図的に正しく動かせているかを確認する」とかいう手法も、けっこうアリです。やってみたらいいと思いまーす!

Sponsored Link

 - トレーニング・フォーム論