葬式に参列して戒名って大事だなって思った話

先日、父方のじいちゃんが亡くなりました。

どんなときも常に温和で笑顔の絶えない、酒と旅行が大好きなじいちゃんでした。



2週間前くらいの夜に発熱と嘔吐があり入院、地元の総合病院のICUに担ぎ込まれ、翌々日に親戚一同が病室へ集まったときは、じいちゃんは肺がもうあまり機能していないということで最高濃度の酸素を送り込むマスクと点滴と尿瓶を装備していて、うっすらと目は開くものの息苦しさで顔は歪み、言葉を出そうとすると痰が絡んだ咳になってしまう、そんな状態だっていうのに、「よく寝て体が良くなったら、5月に予約してた温泉宿でおいしいお酒を飲もう」と話しかけると最高にニッコリと笑うので、さすが俺らのじいちゃんだと弟妹&従兄弟でやんややんやと励まして帰って、その6日後に亡くなりました。

身近な人が亡くなるというのは慣れることなくただただ悲しいことですが、葬儀を通して新しい考えに移行できたので、葬式って大切だなって話を書きますね!


戒名は付けてもらったほうがいいよ

とにかく今回いちばん伝えたいのがこれ。

死んだら戒名をお坊さんに付けてもらったほうがいいよ!

最近は、戒名は付けないとか、自分や家族が付けるってケースも多いみたいですし、本人が生前にそう望んでたんならそれでもいいかなって思いますけど、じいちゃんのケースに関しては、ちゃんとお坊さん呼んで戒名付けてもらって、ほんとに良かった。


名は体を表すっていうけど戒名は生前も成仏後も表してる

じいちゃんの戒名、「清雲文教」っていう名前をもらったんです。



「清雲」は、旅行が好きで笑顔を絶やさない穏やかな人柄を清らかな雲に例えて

「文教」は、名前から一文字と、学校の先生になりたかったという側面から

1文字目と4文字目の「清教」は、仏弟子としてこれから学ぶ教えのことであり、今後も自らを育て、残された人たちを正しく導いてほしいということ



たった4文字でじいちゃんの生前の人柄も成仏後のありかたも残された人たちの願いも仏の教えも組み込めているのがマジスゲーと思ってまったく文句ないし、それをお坊さんという立場の第三者に「故人はこんな人だったそうですね」と示してもらうことで、情報が偏らずにスッと入ってきて、純粋に故人を偲べたんですよね。

もちろん、事前にお坊さんが電話で喪主へヒアリングかけて考えた名前なので、大きくはずれた内容になることなんてないんですけど、それでもきっと、喪主が話した言葉尻だけじゃなくて、選んだフレーズとか、話すときの空気感とか、話した長さ、言葉の詰まりかた、滑らかさ、そういうところからも故人の生前を想像してできた名前がこれであり、他人から見てもじいちゃんはそういう人だと思ってもらえたんだなあと安心したっつーかじいちゃん偉大っつーかお坊さん偉大


誰のための葬式か

葬儀をやったホールの人もとても気を配ってくれて、祭壇もどんどん写真を撮っていいって言うんですよ!そのほうが皆様のためにもなりますからね~って。撮ったら怒られるかなって思ってたんですけど。

結婚式をやったときも思いましたけど、こういう冠婚葬祭っていうのは、主役より招待客のためのあるものなんだな~って思いました。

なので遠慮せず写真撮りまくってきました!!!祭壇の花に親戚の名前が入っちゃっててここにアップするのはさすがにちょっとためらわれるので代わりに戒名の説明文を置いときますね!

戒名


葬式は、自分がどんな生きかたをしたいか考えるきっかけ

故人を比較するようでちょっと気が引けるのですが、数年前に母方のじいちゃんが亡くなったときはまあ大変で、認知症が進んでたってのもあるのかもしれないけどやれ仏壇だの犬だの高額商品を買い込んでみたり、娘息子に無心をしてみたり、没後にそれらを清算してまわった母とその妹はもう最終的にはペットショップに殴り込み「自力で歩けないじじいに犬なんて売るんじゃない!!!世話できないことくらい見ればわかるだろう!!!」と謎のガチギレをかまして犬を返品したとかなんとかだったそうで。

そんなかんじの中であわただしく葬式の手続きしちゃうと、お坊さんもまあ困るわけで、戒名は「長円」という名をいただいたんですが「生前のお名前から一文字と、生前は皆さんの話題の中心にいるような方で、なにかとお金にも縁のあるお方だったということで円の文字を・・・」としか言えなかったんですよね。まあお坊さんはファインプレーだったと思いますが!(なお、母たちからは爆笑を取りました)



いや別に立派な戒名が欲しいいいいい!!!って話じゃなくて、

自分の家族が第三者に、自分のことについて「高瀬さんはどんな人ですか?」って聞かれたときに、答えてほしい人に自分はなれてるかな?って、葬式に出て考えたんです。

なにやら立派な会社に勤めてたとか、若いのに部長を務めてたとか、仕事で一発当てて億ション買ったとか、そういうのは仮に死ぬまでに超がんばって実現させてたとしても、自分が死んだときに話してほしいことじゃないよなあ~

死を無駄にしないっていうのはこういうことかな~と思いました!


追伸:お坊さんの小話ってイイよね

「ぶっちゃけ寺」って番組が初期のころから好きでよく見てるんですけど、それによく出演してるお坊さんがネットでサービスを始めたって情報番組で取り上げられてて、最近めっちゃチェックしてます!

hasunoha ―お坊さんがこたえるQ&Aサービス―

★hasunohaが情報番組で取り上げられる前後の話
hasunoha代表ブログ「ついにテレビ全国版で紹介へ hasunoha

簡単に言うと、hasunohaとは、上記のブログ内で引用されているツイートにも書いてあるけど、「yahoo知恵袋的な質問サイトなんだけど身元登録されたお坊さんが回答してくれてお礼は「いいね!」ボタンの替わりに「有り難し」ボタンを押すという徳の高さでその場で浄化される」っていうありがたいサイトです。

そうだよね~!
ほんとはお寺ってもっと気軽に行っていいところだし、お坊さんはただ葬式で読経してくれる人ではなくて「人生のプロ」だし、薄いページを量産するのではなくコンテンツにこだわることが大事よね~!

お坊さんっていう生きかたはめっちゃロックでカッコイイよね!!!
大学受験も新卒採用もいろんな人生と関われて勉強になったし楽しかったけど、お坊さんっていうスケールほどではないもんね!
そしてfacebookのいいねボタンの横の「hasunohaを娑婆に広める」の文言がクールすぎね////

こういうの見ると自分の生きてる世界ってまだまだ狭いんだな~と思います。
ちょうどタイムリーなことにこの春は四国お遍路まいりに行くことを決定していたのでしっかり勉強しようと!思います!

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