骨盤を動かしてのドルフィンキックを超絶雑図解です

ドルフィンキックで蹴り下ろすときに「骨盤を後傾させるんですよね! わかります!」って人は多いと思うんですけど、それってつまりどこを使ってどう動かすことで、自分の動きとは何が違うのかがよくわかっていないケースも結構多いのではないかなと思いまして、久々の超絶雑図解です!

上半身は今回はひとまず無視して、腰〜下腿までの動きを見ますね。



やりたいのはこういうことだと思います。
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ですよね!
体の中心線に対して対称の振り幅で動かせているし、根元から動かせているので力強いし、上半身がブレないので抵抗も少ない。



もう少し細かく見てみると、

アップキックからダウンキックに切り替える瞬間がここで
(ちなみにこの瞬間にあまり腰が落ちていないことも重要だと私は思いますがそれはまた別の機会に)
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そこから、まず“骨盤を後傾”させて、腰から大腿を下ろす。
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で、その骨盤と大腿の動きに連動させて、下腿を下ろす。
膝を“軽く伸ばし”ておけば、下腿は勝手にムチのようにしなってついてきて、膝より下に下がる、と。
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じゃあ自分のドルフィンキックは何が違うのかというと、まずよくあるのはこれかなと思います。“骨盤を後傾”しているつもりが、背中のみを丸めているパターン。
亜種として、背中にプラスして、首を前に出す、肩をすくめる、もあります。私です。笑
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一見それっぽいのですが、上半身しか動かせてないからね。下半身なんにも使えてないからね。
このパターンの人(私)がこのあとどうなるかってーと、頭の位置まで腰が沈み、沈んだ腰に合わせてデカめのダウンキックを打つ…と思いきや上半身をそろそろ上げ始めないと浮いてこれなくなってしまうので上半身は急上昇を始め、沈んだ腰を上げるためにダウンキックを打ち、急上昇中だった上半身は急降下をするためにさらに首が前に出て背中が丸まる、と…

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こんなくねくねした体勢で腹に力のこもったドルフィンキックが打てていると思うか? いや、無理だね! ぱっと見はキレイだし楽チンだしよく動いてるんだけど、動きのわりにあんまり進んでないパターン。やりすぎると肩が先に死ぬ。経験しているからわかる。ぼくは詳しいんだ。



もしくは、“骨盤を後傾”しているつもりが、ただ腰回りはロックをかけているだけで、実際は股関節の屈曲(前に曲げる)だけ使って、足首から振り下ろしてるパターン。

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これは、水面を叩くだけの浅いキックになってしまったり、腰が反りやすくなり上半身の効かないキックになってしまったりする。いわゆる「足蹴り」。このパターンは、膝を少々緩めたところで「膝蹴り」にしかならない。腹に力が入っておらず、腹からキックを打てていなくて、大腿四頭筋のみが率先して死ぬ。



「腹からキックを」とさっきから多用していますが、初中級者向けのレッスンでよく聞く「脚の付け根からキックを打ちましょう」というのは、つまり「腹からキックを打ちましょう」と言っているのだと解釈してもらっていいと思います。だってほんとに文字通り脚の付け根から打つんだったら、さっきの足蹴りキックがそうだものね。

でもそれだと一見力強いけど水面バッタバッタするだけの浅いキックにしかならなんだよ〜打てば打つほど腰が反ってケツが上がるだけで身体の中心線より下に膝や足首が落ちなくなるんだよ〜やめろ〜やめるんだ〜脚が沈まないからって頭を振ってごかまそうとするな〜隣のコースのマダムにさらに余計に水がかかって「あの人、いつもがんばってるのはすごいけど、せっかくバタフライ泳ぐならもうちょっとくらい上手に泳いでくれないかしかね」って嫌な顔をされるだけだぁ〜〜



自分がどこを使ってどんなキックを打っているのかを冷静に受けとめたところで笑、じゃあ”骨盤を後傾“ってどうやればいいのよ??? って話ですが、まあ、いきなり水に入るのではなく、とりあえず陸上で、鏡の前でやってみたらいいですよね。



私もプールサイドでいろんな人にやってもらいましたけど、大抵、

かかとを浮かす→膝を曲げる→背中を丸める、顎を前に出す➡︎相対的に腰が後ろにあるので骨盤が後傾しているように見える

の順番で動かす人が多いです。「足先」か「背中・首」が始点になってる。

膝は、軽く曲げていたほうがやりやすいのは事実だけど、膝を曲げて前に出したから骨盤が後傾した、では逆なんです。膝は軽く緩めておくだけで、骨盤を後傾したから大腿が前に出て、だから膝も前に出る(ちょっと曲がる)んです。ねえ〜〜〜いま首でバランス取ったでしょ〜〜〜首は体の真上に乗っかってるだけだから動かさないの〜〜〜…って、いつも言ってるセリフね。笑



「骨盤を後傾させて」だけで伝わる人はそれでいいけど、正直よくわからんって人が(少なくとも私の周りでは)ほとんどだから、実際にそのフレーズを使うことはほとんどないです。

・おへそを背中側に引っ込める

・骨盤を胸のほうに持ち上げる

・お尻じゃなくて腰をもっとも高くする(青色の)(足蹴りの腰が反ったキックだと、そうでないキックよりがお尻側に来てしまうところに注目)

・水面でドルフィンキック(フィンスイミングで言うところの「サーフィス」)させて、今高くなっているところと、本来高くしたいところを逐一触って教える、もしくは水面に出ている部分を感じる

みたいなかんじで伝えることが、私は多いかも。
そのとき、脚に力が入ってると結局「脚で蹴り込みたい!」の欲求が出てきてしまうので、「キックは打つな!」「進まなくてよろしい!」「膝だけ揃えておいて!」「これは進まないドリルです!」なんかを言い添えてるかなー。

ちなみにちなみに、素足だと、そうは言っても最終的には腿も使ってそこそこ力強く振り下ろさないと進まないので骨盤後傾って意識しづらい部分あるなと私は思ってるんだけどそんなときは! モノフィンを使うと! あら不思議! 骨盤の動きだけでキックが打ててる実感がある! 脚は軽く伸ばして揃えておいてるだけなのに! という体験ができますので大変オススメです! ただ、その境地に至るにはやはりそれなりに練習を積まないとダメで(そもそも普通の人はモノフィン履いてもまっすぐ泳ぐところからして苦戦するものなので)、魔法の道具とかじゃないからね。



まあモノフィンの話はいいとして、骨盤の動かし方は、水中ですぐできる人って陸でもできてるし、水中ですぐできない人って陸でも全然できてない傾向があります。ってか、水中だと「蹴りたい」「進みたい」「浮きたい」「バランス取りたい」「呼吸したい」とかいっぱい雑念が出てきちゃうから難しいと思う。まず風呂上がりの全裸のときとかに鏡の前でやってみる習慣つけるのがいいよ! 足先の動きばっかり意識いっちゃうから、胸や頭はどこにあるかとか、中心線に対してどうかとか、全体を気にしたほうがよさそう!

以上、私が最近ようやくわかった気がしたのでメモでした(*´◒`*)

【7/9追記】ちょっと続きました

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コメント

  1. 昭一伊藤 より:

    大変よくわかります TKS VM

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